部門案内臨床検査科
臨床検査科のご紹介
臨床検査科は、患者さんから採取された血液・尿・便・体液・組織等の測定及び検査をする「検体検査室」と、患者さんと直接に接して生体情報を得る「生理検査室」の二つに分かれています。また、中央処置室にて採血も行っています。検体検査は最新の医療機器を用いて測定しており、2005年からの電子カルテ導入に伴い、検査オーダーや報告もオンライン化され、また、夜間、日曜祭日も含めて24時間体制を取っており、日夜、迅速で正確な測定データーの報告に努めております。
臨床検査は、国家資格である臨床検査技師が全て行っており、検査結果は、病気の診断、治療、経過観察等に役立っています。
臨床検査科の業務内容
検体検査
生化学検査
患者さんから採取された血液・尿・体液等を、各種自動分析機にて測定します。それにより、癌、糖尿病、動脈硬化症、肝臓病、腎臓病、その他の病気の確定、病気の推移、予後の観察等に役立てます。
血液検査
患者さんから採血した血液を自動血球解析装置で白血球、赤血球、血小板の数を測定する血球検査と、顕微鏡で各血球の形態、割合を観察し血液病の診断、炎症の状態をみる血液像とがあります。血液の固まり具合をみる凝固時間という検査もあります。
輸血検査
輸血は血液成分が不足している患者さんに足りない血液成分を補う治療方法で同型の血液型、血清成分が一致しないと副作用がおこり緊急を要する事態になります。このような副作用を絶対に起きないように検査、輸血製剤の管理を行っているのが輸血検査です。
一般検査
一般検査は主に尿検査を行います。他に便や体腔液(腹水、胸水、髄液)検査などもあります。
尿検査は比較的採取が容易で、更に尿には多種多様な成分が含まれており、鋭敏に体の変化に反映します。そのため腎臓、膀胱の尿路系などの様々な病気の診断に欠かすことができません。
便検査には便潜血反応検査があり大腸ガン健診で行われ、下部消化管からの出
血の有無を測定し病気が隠されていないかを調べます。
体腔液検査では細胞の種類や数と、様々な生化学的検査を行い炎症性疾患の有無などの検査を行っています。
病理(組織診・細胞診)
病理診断と細胞診断はどちらも患者さんの診断において手術を含めた治療方針を決定する上でもっとも重要なものです。特に病理診断は最終的な診断と言われています。例えば手術中の検体を至急で診断し病気の広がりの程度や手術範囲が適正かどうか検討するという役目を担っています。また、不幸にも病院内で亡くなられた患者さんの病理解剖を行い、病気の広がり方や死因の検索を行うことにより、今後の医療向上を図る役目も担っています。
生理検査
心電図
心臓の動き、リズム、働きをみる検査で心臓の病的変化をみる事ができます。その他に不整脈等などの観察に24時間心電図検査するホルター心電図と狭心症の有無と心筋梗塞後の日常生活に影響があるかないかをみる負荷心電図があります。
肺機能
どれだけ空気を吸えるとか、いっぱい吸った空気を一気に吐き出せるとか肺の機能を詳しく検査します。喘息やタバコの吸いすぎによる肺の機能障害、肺炎等など肺の病気をみる検査です。
聴力
耳の聞こえが悪い人とか耳鳴り、めまいなど症状のある患者さんに対して行われる検査です。また、補聴器をするのに難聴の程度を確認する検査として用いられます。
超音波
人体に無害な超音波周波数を使用して肝、胆、腎、膵等のお腹の消化器系をみたり、乳腺、甲状腺などの表在系と心臓、血管等の循環器系と幅広く人体を検査することができます。癌などの腫瘍と各臓器の機能とか炎症所見などがわかります。
脳波
頭皮に電極をつけて脳から発生する微量の電気信号をとらえて脳の活動をみる検査です。特にてんかんは脳波で確認することができ経過観察、治療の評価として行われます。脳死判定に使用されることもあります。
血圧脈波
脈派伝搬速度(ABI・PWV)は全身の血管の硬さと血管年齢をみる検査で動脈硬化症の評価に検査されます。また、閉塞性動脈硬化症の診断にも使用されます。夜間の血圧の高い人は脳梗塞、狭心症を起こす可能性があり24時間血圧を測定する24時間携帯血圧測定(ABPM)することにより患者さんの血圧を把握し予防することができます。
学会認定
日本臨床細胞学会認定施設
スタッフ
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非常勤病理医澤田 達男
- 日本病理学会病理専門医、日本臨床細胞学会細胞診専門医
- 東京女子医科大学医学部病理学第一講座(教授)
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非常勤病理医山本 智子
- 日本病理学会病理専門医、日本臨床細胞学会細胞診専門医
- 東京女子医科大学病院 病理診断科(准教授)
その他
臨床検査科は各分野の技術レベルアップのため認定試験の取得をしております。
- 日本超音波医学会認定超音波検査士(腹部・循環器・体表・消化器)
- 日本救急医学会認定ICLS・BLSコースインストラクター
- 医療安全管理者
- 水質管理責任者
- 二級臨床検査士(循環生理学)
- 緊急臨床検査士
- 日本睡眠学会認定睡眠医療認定検査技師
- 純音聴力検査技術者
- 細胞検査士
- 国際細胞検査士
- 二級臨床病理技術士
- 特定化学物質・四アルキル鉛等作業主任者
- 有機溶剤作業主任者